移動ロボットの能動的視覚によるカメラ運動の制御と物体/環境認識への応用
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概要
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本論文では,移動ロボットによる能動的視覚の実現方法について述べる.従来の能動的視覚の研究では,カメラの正確な運動を前提にしていた.そのため,カメラの運動は正確に制御可能で動作範囲の限定されたマニピュレータにより実現されていた.この能動的視覚の適応範囲を拡大するには,移動ロボットの視覚として能動的視覚を用いることが考えられるが,それには幾つかの問題を克服しなければならない.まず,能動的視覚に必要なロボットの制御方法として,視覚フィードバックにより対象物体を中心とした円弧運動を行う方法を考察し,シミュレーションと移動ロボットによる実験を行った.そして,この制御方法を用いて,移動ロボットによる能動的視覚の可能性を示唆すべき二つの実験を行った.一つは注視による物体の3次元構造の獲得であり,内界センサの情報のみでは正確な制御が因難である移動ロボットにおいても,Aloimonosらによって明らかにされた能動的視覚の利点が,実現できることを示した.もう一つは,移動ロボットの能動的視覚による新しい物体認識の一手法を提案し,その基礎的な実験を行った.この方法は,計算コストが低く,安定した物体認識が行える.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1993-10-15
著者
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石黒 浩
大阪大学基礎工学研究科
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辻 三郎
大阪大学基礎工学研究科
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李 仕剛
大阪大学基礎工学部システム工学科
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辻 三郎
大阪大学
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宮脇 一路
大阪大学基礎工学部システム工学科
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辻 三郎
大阪大学基礎工学部 制御工学科
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李 杜剛
大阪大学基礎工学部システム工学科
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