創造的音楽づくりに見られる児童の発達的様相(IV) : 能勢町立田尻小学校における6学年の場合
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概要
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本研究は,子どもの音的世界への関わり方にみられる発達的な様相の解明を基本的課題とし,自由な音楽づくりにおける音楽的思考の,小学校1年から6年までの学年的な発達を扱う。その第1報(本学紀要第33巻第1号)では,大阪府能勢町立田尻小学校での継続的,追跡的研究より,同一子ども群の1学年と2学年を,第2報(本学紀要第34巻第2号)では3学年と4学年を,第3報(本学紀要第37巻第1号)では5学年を対象とした。それに引き続き,第4報である本稿は6学年を扱う。まず,伝統的な音楽様式(機能和声)にこだわらない音楽づくりの学習プロジェクトを計画して,児童グループに実施し,そのプロセスの克明な記録を作成した。そして音楽づくりをめぐっての子どもの感じ方,考え方,表現の仕方を分析することによって,6学年に特徴的な諸相を抽出し,その学年発達的な意味を探った。The purpose of this study was to investigate the developmental phases of creative music-making from first throuth sixth graders.This thesis was the forth report that dealt with the case in the sixth graders,Tajiri Elementary School,Osaka.The project of creative music-making was administrated there.The data were videotaped,transcribed,and analysed from four angles;(1)How do children organaze sound composition?(2)What are they interested in as the intention and basis of composition?(3)How do they recognize the structure and the meaning of their artwork?(4)How do they appreciate their friends' and their own artwork?In the data analysis,some developmental characteristics in the sixth grade were determined.The sixth graders intend to express the feeling of the situation in phenomenon of theme or quality of sound which they are manipulating,by exploring the posibilities of expressiveness in sound.
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