音楽教育のスパイラル・カリキュラムにおける連続性と発展性:アメリカの音楽教科書指導書の分析を通して
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概要
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カリキュラムにおける系統づけの論理のあいまいさは,我国の音楽教育の解決すべき大きな問題のひとつである。アメリカでは近年,音楽教育の分野においてもスパイラル・カリキュラムのアプローチの有効性が認められるようになり,スパイラル方式によるプロジェクトや教科書がいくつか作成されてきた。本稿の目的は,その中から教科書シルバー・バーデット・ミュージック・シリーズを取り上げ,そこにスパイラルの考えがどのように反映されているかを具体的に明らかにすることを通して,音楽教育のカリキュラム構成のための視点を探ることである。第1章において,まずシルバー・バーデット・ミュージックの基盤となっている音楽教育観とスパイラルの考え方との理論上の接点が提出された上で,第2章でシルバー・バーデット・ミュージック・プログラムの学年を通しての展開の相が抽出・分析され,その結果から第3章においてスパイラル方式のもつ連続性と発展性の子どもの音楽学習における意味が考察される。The present article is concerned with a logic of the development in music learning activity in elementary school. The author's main aim is to analyze the phases of the development during music-learning which is planned as a spiral curriculum approach in the text books, Silver Burdett Music Series (SBM). The first chapter of this article gives to describe some important points on the educational philosophy and its background including the informations on the theories presented by B.Reimer and J.S.Bruner. In the second one, the author has tried to make clear the organing structure in learning activity which is focused on the concept of musical elements, and further the continuity and development in a spiral curriculum approach is descussed. The third part is for arrangement of the analysis and discussion described above. From these considerations, it can be said that every parts of SBM program have, in order to realize the continuity and development in the music learning activity, put the emphasized point on the procedure and activities to make a connection between what is heard and what is seen, and this point is quite important how pupils can return to the basic feeling which can be obtained by the learning subject itself.
- 大阪教育大学の論文
- 1982-01-31
著者
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