音楽教育における問題解決
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概要
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本研究は,音楽学習において問題解決的な教授・学習の考え方がどのように解釈され,適用されているかを明らかにすることによって,音楽学習における問題解決のあり方を究明する手がかりを得ようとするものである。ここで取り上げた音楽学習への問題解決アプローチの5つの事例では,設定する問題の内容や性質によって,様々な問題解決的学習が構想されている。それらは①反省的②概念学習的③創造的④アクション・ラーニング的,そして⑤イメージと表現のずれにおける力学的な問題解決過程といえよう。そしてそれらは主として①追究の主体としての子どもの位置づけ②追究対象としての音楽の構造そのものへの注目という2つの観点より問題解決の意義を認めている。両者をつなぐものとしての「問題」の構造のあり方が検討される必要がある。This study is an investigation into various aspects of the problem solving approach to music teaching and learning.The main purpose of the study was to clarify the rationale of the interpritations and the applications of problem solving to music teaching and learning,and to indentify the implications of problem solving in music education.For this purpose,five selected cases in U.S.A.and Japan from 1958 to 1986 which pertain to problem solving in music education were analyzed.The analysis indicated that five problem solving approaches were characterized by following factors;(1)reflective thinking(2)conceptual learning(3)creative thinking(4)Action Learning(5)the dynamics of discrepancy.It indicated also that the advantages of problem solving in music education were to organize the active learning process based on learners' interest and to bring learners into direct contact with the structure or feelingful meaning of music.The recommendation made in the study was to explore in depth nature or structure of problem relevant to both learners' experience and the art of music.
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