血管壁のバイオメカニクス的研究 : 三種類の動脈壁の変形挙動と組織観察
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概要
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The static mechanical properties of vascular walls were determined from the change in external radius due to distending pressure as a series of the biomechanical studies of the blood circulation system. Segments of abdominal aorta, carotid artery and femoral artery excised from mongrel dogs were used as the test specimens. The arrangement and interrelation of the structural components were also examined on the transverse and longitudinal sections of these walls fixed at various distending pressures. The results obtained are summarized as follows : (1) In the low pressure range below 100 mmHg, the wall radius increases rapidly with increasing pressure. However. vascular walls become much stiffer as they are distended in the pressure range between 100 mmHg and 150 mmHg. And above 150 mmHg they almost lose their distensibility. (2) Distensibility of vascular walls decreases in the following order : abdominal aorta, carotid artery and femoral artery. It corresponds to the order of their distance from heart or of the volumetric fraction of elastin component existing in their walls. (3) The distension ratio (λ_θ)_o, which is the ratio of external radius at each pressure to that at 20 mmHg, can be related to the distending pressure p by the following equation in and below the physiological pressure range ; log p=a+b(λ_θ)_o. The constants a and b in this equation can be used as parameters representing the mechanical properties of vascular walls. (4) The tangential stress induced in the wall of abdominal aorta, which is calculated by Lame's equation, can be related to the tangential strain by a logarithmic function in the low stress range below 10g/mm^2 and by an exponential one in the higher range. (5) Waviness of the elastin lamellae and interlamellar distances decrease markedly with increasing pressure between 100 mmHg and 150 mmHg. At and adove 150 mmHg elastin lamellae become almost straight and interlamellar distances become uniform. These microscopic observations correspond to the unique change in distensibility of vascular walls stated in (1).
- 社団法人日本材料学会の論文
- 1972-11-15
著者
-
石井 郁雄
トヨタ自工(株)
-
佐藤 正明
京都大学大学院
-
半田 肇
京都大学医学部脳神経外科教室
-
森 惟明
高知医科大学脳神経外科
-
森竹 浩三
島根医科大学脳神経外科
-
林 紘三郎
京都大学工学部機械工学科
-
森竹 浩三
京都大学医学部脳神経外科学教室
-
佐藤 正明
京都大学工学部
-
森 惟明
京都大学医学部小児科学教室
-
半田 肇
京都大学医学部脳神経外科学教室
-
森竹 浩三
京都大学医学部脳神経外科
-
森 惟明
京都大学医学部外科学教室第1講座
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