超音波断層法による閉経後子宮内膜の観察 : 子宮体癌検診対象の選別を目的として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
超音波断層法が閉経後婦人の子宮体癌検診の対象選別に有用か否か検討した. 対象は207例の子宮体癌検診希望者とした. 閉経後婦人の内膜エコーを, (1)anechoic, (2)hair-line, (3)linear, (4)navicular の四つのTypeに分け, 同時に施行した組織学的検討との比較を行つたところ, Type(1), (2)では異常内膜所見(内膜増殖症, 異型内膜増殖症, 内膜癌を含む)は認められなかつたが, Type(3)においては57.7%(15/26), (4)で65.6%(21/32)にみられた. またType(3), (4)においてはType(1), (2)に比し***出血の頻度の上昇や子宮サイズの増大がみられた. 同時に施行したプロゲステロン負荷テストの陽性率や膣スメアの角化指数の上昇がType(3), (4)でみられた. またE1, E2血中レベルもType(3), (4)でType(1), (2)に比し高値であつた. 以上より閉経後婦人の内膜エコーは内膜肥厚の状態を正確に反映し, 超音波断層法は子宮体癌検診の対象選別に有用と考えられた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1989-10-01
著者
-
津田 浩史
大阪市立桃山市民病院
-
梅咲 直彦
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
津田 浩史
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
川端 政實
大阪市立大
-
川端 和女
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
山片 重房
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
須川 倍
大阪市立大学医学部産科婦人科学教室
-
梅咲 直彦
和泉市立病院
-
山片 重房
大阪市立大学
-
山片 重房
大阪市立大学医学研究科産婦人科学
-
川端 和女
保健センター
-
川端 政實
川端産婦人科
-
梅咲 直彦
大阪市立総合医療センター 婦人科
-
梅咲 直彦
大阪市立大学
関連論文
- 超音波カラードプラ法による子宮筋腫の予後の予測
- 47 子宮体癌検診における超音波断層法の有用性
- 卵巣癌の長期予後改善を目的とした間歇的CDDP療法の効果とその限界
- 526 抗カルジオリピン抗体(IgG)の妊孕性におよぼす影響 : マウスを用いての検討
- 491 In vitro sensitization(IVS)により誘導したCytotoxic T lymphocyte(CTL)の抗腫瘍効果に関する検討
- 超音波断層法による閉経後子宮内膜の観察 : 子宮体癌検診対象の選別を目的として
- 454 子宮内膜症における腹水中マクロファージの機能検討 : 不妊因子としての意義
- 329 癌性腹膜炎に対するOK432およびrIL-2腹腔内投与の効果
- 128 超音波断層法による閉経後子宮内膜の観察
- 産婦人科領域におけるpazufloxacinの臨床的検討
- 20-17.子宮体癌ハイリスク因子を有する閉経後女性に対する超音波断層法による子宮内膜厚の計測(第95群 子宮体部悪性腫瘍12)(一般演題)
- 進行卵巣癌に対する維持療法としてのCDDP間歇療法の役割
- 卵巣原発腹膜偽粘液腫/長期維持化学療法による治療効果
- 卵巣癌に対するSecond look operation(SL0)の評価 : 287例を対象として
- 妊娠末期母体体位変換における母体循環動態の変動 : 仰臥位高血圧症(supine hypertension)
- 新しい観点にたつ子宮頸癌診断装置 : 螢光頸管鏡(Fluorescence Cervicoscope)
- 生細胞と障害および固定された細胞とにおけるアクリジンオレンジ螢光の差異について
- 24. アクリジン・オレンジ生体染色による螢光細胞診の一考察 (I. 一般講演 , 第8回 日本臨床細胞学会総会講演要旨)
- 超音波 power Doppler 法による絨毛性疾患遺残病変の評価
- 26 子宮頚部扁平上皮癌細胞からのSN38耐性株の樹立とその分子細胞生物学的性状の解析
- P-342 ヒト子宮内膜脱落膜細胞におけるG-CSFの産生とその生殖生物学的意義
- 322 ヒト子宮内膜間質細胞の脱落膜化自己制御機構
- P-52 卵巣癌への塩酸イリノテカン投与に伴う更年期障害に対する芍薬甘草湯の二相性効果
- 婦人科癌患者末梢血単核細胞のLAK活性誘導に及ぼす癌性腹水およびOK-432添加の影響
- 子宮内膜症における腹腔貯留液中Macrophage, およびInterleukin-1の不妊因子としての意義 : 動物実験による検討
- 68 着床部脱落膜組織における免疫担当細胞の分布とその性格分析
- 307 婦人科癌に対するadoptive immunotherapyの臨床的検討
- 29.上皮性卵巣腫瘍のエストロゲン産生に関する組織化学的,免疫組織学的検討 : 第5群 卵巣腫瘍・絨毛性腫瘍 I (26〜32)
- LPS投与妊娠ラットを用いたHELLP症候群動物実験モデルの作成(一般演題:ポスター)
- 癌性腹膜炎に対するrecombinant interleukin-2併用OK-432腹腔内投与の基礎的, 臨床的検討
- 稀なる卵巣腫瘤"massive ovarian edema"
- LAK cellの腹腔内adoptive transferとrIL-2の腹腔内投与が有効であった子宮内膜癌再発による腹水貯留の一症例
- 102. 進行癌患者マクロファージの免疫抑制活性
- 403. 子宮頸癌患者に対するLAK cell を用いたadoptive immunotherapyの基礎的検討
- P-155 卵巣癌における長期予後因子としてのGST-π発現の意義
- 43 子宮内圧上昇下における妊娠家兎のAngiotensin II (A-II)に対する血管感受性の変化 : Magnus法による検討
- 365 子宮壁張力 : 血管抵抗相関に関する慢性実験での検討 : Angiotensin-IIに対する血管反応性
- 232. 子宮頸癌手術補助療法に関する基礎的検討
- 74. 妊娠末期妊婦における側臥位及び腹壁減圧の意義
- 正常婦人末梢血肉リンパ球の機能的不均一性について
- 産婦人科領域におけるpazufloxacinの臨床的検討
- 304 上皮性卵巣腫瘍実質細胞におけるエストロゲン産生に関する研究
- 201.当科における卵巣低悪性度嚢胞腺腫の組織細胞学的検討(婦人科15 : 卵巣, 一般講演・口演, 第31回日本臨床細胞学会総会学術集会)
- 12.Interferonによる子宮腟部・腟壁Condylomaの治療経過(婦人科2 : 子宮頸部, 一般講演・口演, 第31回日本臨床細胞学会総会学術集会)
- 10.細胞診にて組織推定し得た子宮体部中胚葉性混合腫瘍の1症例(婦人科3 : 子宮体部, 一般講演・口演, 第30回日本臨床細胞学会総会・学術集会)
- 12 子宮頸部腺癌の術後補助化学療法に関する臨床的, 実験的検討
- 175 胎児胎盤循環系における"水門現象"の発現機構
- 母児循環動態に関する基礎的臨床的研究 (妊娠中毒症 : その病態論的アプローチ)
- 122 妊娠維持における脱落膜の役割 : とくに免疫学的機序による
- 74 自己免疫疾患合併妊娠における臨床統計的および基礎的検討
- シIII-7. 卵巣腫瘍の診断と治療における細胞診の応用(卵巣腫瘍の細胞診)(第32回日本臨床細胞学会総会)
- 上皮性卵巣腫瘍のエストロゲン産生能に関する研究 : 産生細胞の同定
- 27 子宮頸癌微小組織片の増殖阻止に関する実験的研究 : 術後再発の防止を目的として
- 14 子宮頸部病変および外陰腫瘍におけるHPV-DNAの検出
- 176.バルトリン腺癌の3例(婦人科7 : 腟・外陰, 示説, 第26回日本臨床細胞学会秋期大会学術講演会)
- 5.子宮頸部へのヒトパピローマウイルス(HPV)感染(総合2 : HPY, 一般講演・口演, 第28回日本臨床細胞学会総会・学術集会)
- 253. 子宮頸部上皮におけるパピローマウイルス感染の実態とウイルスDNAの検出
- 卵巣癌の予後と化学療法の効果 : 多施設による共同研究
- 本邦における卵巣癌の予後因子に関する検討 : 多施設による共同研究
- 3. 卵巣腫瘍(シンポジウムII, 第24回日本臨床細胞学会秋季大会記事)
- 2.化学療法による細胞像の変化(シンポジウム(I), 第25回日本臨床細胞学会総会記事)
- 4.婦人科部門 : その1(スライドセミナー, 第18回日本臨床細胞学会秋期大会)
- 3.婦人科スミアにおける炎症性変化と再生現象の背景(非癌性病変特に炎症と再生および化生について, シンポジウムI, 第16回日本臨床細胞学会秋季大会)
- 6. 細胞診における子宮頸癌細胞の形態的特徴とその発現の背景に関する考察(細胞診における癌診断の形態学的基準とその考察, シンポジウムII, 第15回日本臨床細胞学会秋季大会)
- 妊娠個体における免疫機能の変化とその成因に関する研究 (母体・胎児間の免疫現象に関する研究)
- 子宮頚部Adenoma Malignumの臨床病理学的, 超微形態学的ならびに免疫組織化学的検討
- 子宮頚部異形成および癌性上皮におけるヒトパピローマウイルス(HPV)抗原ならびにDNAの検出
- 119 上皮性卵巣腫瘍の胚上皮細胞におけるsteroidogenesisに関する研究 : 組織化学的・免疫組織化学的検討
- 296.高度分化型頸部腺癌(adenoma malignum)の組織・細胞学的検討(婦人科15:子宮頸部III, 示説, 第27回日本臨床細胞学会秋期大会学術集会)
- 259 子宮内膜症における抗子宮内膜特異抗体の生物活性および臨床的意義
- P-16 子宮内膜症の漢方療法と抗子宮内膜特異抗体価の推移
- 遊離核酸および細胞内核酸とアクリジンオレンジとの相互作用 : その分光学的および蛍光分光学的研究
- 2) 細胞診に必要な臨床医の目 (1. クリニカルカンファランス : 症例から学ぶ)
- 上皮性卵巣腫瘍のエストロゲン産生能に関する研究 : エストロゲン産生部位の検討
- 270 妊娠初期脱落膜および絨毛組織におけるG-CSFmRNAの発現状態およびその局在
- 妊娠初期脱落膜細胞における顆粒球コロニー形成刺激因子(Granulocyte Colony Stimulating Factor, G-CSF)産生
- 96 PIH発症予知法としてのHand Grip TestとROTの意義について
- 90 Prostaglandin inhibitorによるAngiotensin II血管反応性の変化 : 妊娠及び非妊家兎による実験的検討
- 妊婦末梢血単球・マクロファージ系細胞の細胞性免疫能におよぼす影響
- 担癌個体の細胞性免疫能に果たす末梢血単球機能の意義(単球添加法を用いての検討)
- 42. 胞状奇胎症例における続発性腫瘍発生の予知に関する研究
- 197. 絨毛性腫瘍患者の細胞性免疫能の変遷について
- 脱落膜細胞含有分画培養上清の細胞性免疫抑制活性についての検討
- 206. 胎児・新生児期における細胞性免疫能の発達過程とその特異性に関する研究
- 担癌宿主の細胞性免疫能における末梢血単球機能の意義
- 26.子宮頚癌患者における胸腺ホルモンの変動に関する研究 : ヌードマウス脾細胞を用いたbioassayによる検討 : 第6群 子宮頚癌 免疫 その1
- 27.子宮頚癒患者末梢血内マクロファージのリンパ球T-lectin反応性に与える影響 : 第6群 子宮頚癌 免疫 その1
- 胎児。新生児期における前駆丁リンパ球の機能分化に関する研究(仔牛胸腺ホルモンを用いての検討)
- 216. 胎児・新生児期における免疫担当細胞の機能分化に関する研究 : 仔牛胸腺ホルモンを用いての検討
- 前駆T-細胞の成熟・分化に与えるヒト胎児胸腺ホルモンの影響 : 子宮頚癌患者を対象として
- Leucocyte Adherence Inhibition testを用いた卵巣癌の免疫学的診断に関する研究
- 177. 卵巣癌の予後判定に関する研究 : 細胞性免疫学的手法を用いて
- 174. 頚癌患者における免疫不全状態の病態解析に関する研究 : ヒト胎児より抽出した胸腺ホルモンを用いての研究
- 卵巣癌の診断に対する細胞性免疫学的アプローチ : 患者末梢血中における血清の免疫抑制効果を指標として
- 卵巣癌の診断に対する細胞性免疫学的アプローチ : 癌塊周辺と末梢における非特異的免疫抑制因子の濃度勾配の対比
- 胎児胸腺ホルモン様物質によるリンパ球機能賦活に関する研究 : in vitro における検討
- 4)新しい細胞情報解析システムの開発 : 治療成績の向上を目指して(子宮体癌治療戦略の新展開,シンポジウム2,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
- バルトリン腺悪性腫瘍の5例
- 4)新しい細胞情報解析システムの開発 : 治療成績の向上を目指して(シンポジウム2「子宮体癌治療戦略の新展開」,第63回日本産科婦人科学会・学術講演会)
- 妊娠のほぼ全過程を非経口栄養法で管理した Crohn 病症例