胞状奇胎後の管理期間について
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概要
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昭和46年から54年までの9年間に,新潟大学産婦人科で診断,治療された胞状奇胎後のいわゆる続発症といわれる破壊胞状奇胎44例,絨毛癌14例の分析から,奇胎後管理をどの時点まで続けるべきか検討した.尿中hCG値のLHレベルを確認する一次管理の間に,破奇は全例検出され,奇胎後5ヵ月以内に全て破奇と診断された.奇胎後絨毛癌14例中5ヵ月以内に検出されたものは僅か2例であり,残りの12例は全て6ヵ月以降に絨毛癌と診断された.そのうち最も長いものは,奇胎後7年2ヵ月目であった.したがって,奇胎後管理は少なくとも7年2ヵ月間は続けた方がよいといえよう,なお,LHレベルを確認する奇胎後管理を施行した群では,この期間は1年から4年1ヵ月に亘り,非管理群では2ヵ月から7年2ヵ月までの間に分布していた.このように,一次管理の間に発見されるいわゆる奇胎後の続発変化は,大部分が破奇であり,絨毛癌は例外的(2例/46例=4.4%)にしか過ぎない.これに対し,二次管理で発見される奇胎後続発症は全て絨毛癌であり,対照的であった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1982-03-01
著者
-
小幡 憲郎
栃木がん
-
金澤 浩二
琉球大
-
金沢 浩二
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
竹内 正七
新潟大学医学部産科婦人科
-
小幡 憲郎
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
丸山 晋司
新潟逓信病院
-
渡辺 重博
新潟大
-
小幡 憲郎
新潟大学 産婦人科
-
半藤 保
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
広神 俊彦
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
渡辺 重博
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
丸山 晋司
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
金沢 浩二
新潟大学医学部産科婦人科
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