Al-Pb合金の高圧力処理による材料特性の変化

概要

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著者らは,これまでAl-Si, Al-Ti, Al-Fe等の合金に高圧力処理(圧力5.4GPa,温度600〜900℃)を行い,固溶限の圧力依存性,弾性係数,密度,ビッカース硬度等の物理的性質,機械的性質および高圧力状態図の作成し,報告して来た。本研究はこれに続くもので,Al-Pb合金は,成分間の密度差が大きく,相互溶解度が極めて少ない偏晶反応型の合金である。このような合金を非混和合金と呼び,Al系合金では, Al-Bi, Al-Cd合金等に見られる。この合金は,液相の偏析が著しいので,通常の鋳造法では,巨視的にすら均一組成のバルク体を得ることは不可能に近く,このため,宇宙空間における実験や液体急冷法等の実験も試みられたが,均一組成のバルク体が作成された,また固溶限が大幅に拡大したとの報告はされていない。そこで,今回高圧力処理(圧力5.4GPa,温度600〜900℃)を施して均一組成のバルク体が作成できるかどうか,固溶限が拡大するかどうかの実験を試みた。また,高圧力処理実験では,固相実験が一般的であるが,教相実験についても行い各物性の変化を調べた。
大同工業大学の論文