モルモット摘出腸管の運動に対するSaxitoxin群及びTetrodotoxinの影響
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概要
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石垣島川平(沖縄県)で採集したスベスベマンジウガニA. floridusより抽出したSTX, neoSTXを含むSTX群及びTTXについて, モルモット回腸標本の運動に対する影響を比較検討した。1. トレンデレンベルグ法により発現した腸管蠕動運動はSTX群(1.0MU/ml)またはTTX (1.0MU/ml)処理によって消失, あるいは著しく抑制された。2. ACh(終濃度1×(10)^<-7>g/ml)による腸管収縮反応は, STX群(1.0MU/ml)ないしTTX(1.0MU/ml)処理前後において差異を認めなかった。3. Nicotine(終濃度1×(10)^<-5>g/ml)による収縮反応は, STX群(1.0MU/ml)処理によって完全に抑制された。また, TTX(1.0MU/ml)処理についても, 同様の所見が得られた。4. 経壁電気刺激による腸管の収縮反応は, STX群(1.0MU/ml)で処理すると完全に抑制された。また, TTX(1.0MU/ml)も同様の効果を示した。以上の結果から, STX群の回腸運動抑制作用は, 平滑筋及びACh受容体の働きを阻害することによるのではなく, 神経節を含む神経要素を抑制することによると推定した。
- 神戸大学の論文
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