ブドウ・キャンベルアーリーの摘粒に関する研究 (第1報) : NAAによる摘粒効果および果実の諸形質におよぼす影響(園芸農学)

概要

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短梢剪定により栽培されているキャンベルアーリーに対するNAAの摘粒効果を明らかにするため満開前1週間, 満開時, 満開後1週間の3処理時期を設定しNAAの50および500ppm液を散布した。1) NAAは正常粒数を減少させ果粒の密着減少効果を示した。しかし無核小果粒ならびに未発達粒を著しく増加させ, 特に高濃度の500ppm処理では顕著であった。2) NAAの着粒減少効果は, 処理時期が早いほど大きく, 濃度の高い方が大きかった。適度な着粒減少効果を示したのは満開時あるいは満開前1週間のNAA50ppm処理であった。3) 主枝の先端部と基部では, NAAの効果に差がみられ, NAA500ppmでは基部の方が着粒減少効果が大きかった。4) NAAは1正常粒重を増加させ果粒の肥大を促進するとみられる。またNAA処理による糖度の差はなかったが, 全酸量は減少した。5) NAAは果穂軸を湾曲させ, 高濃度で強く, 処理時期が遅いほどその程度は小さかった。6) NAAは新梢の生長を阻害した。その影響は高濃度の方が大きく, 処理時期の早いほど大きかった。
神戸大学の論文