昭和基地における一酸化窒素分子密度分布のロケット観測および5200Å放射の地上観測(f.極域電離層)(第2回極域における電離圏磁気圏総合観測シンポジウム : Part II)
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概要
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昭和基地から打ち上げられたS-210JA-27号機によって,高度72-120kmのNO分子密度分布が,γ(1,O)バンドの共鳴螢光放射率の測定から求められた.得られたNO分子密度分布は静穏時であったにもかかわらず,これまで中低緯度で測定されたものに比べ,高度100km以上で5倍程度,100km以下ではひと桁以上大きい.どの大きなNO分子密度は,前夜あるいはそれ以前にあったじょう乱の影響によるものであると思われる.また昭和基地において,準安定窒素原子N(2^D)の放出する波長5200Å輝線の放射率が,ティルティングフィルタ方式を用いた地上観測によって測定された.観測された5200Å放射の特性は,中緯度夜間の主励起機構である解離再結合よりも降下粒子による直接励起が卓越していることを示している.
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