母乳哺育により母ラットの摂取タンパク質特異的に仔ラットのTh2応答が抑制される
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概要
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食餌中のタンパク質が卵白由来のみのE群, 牛乳由来のみのM群に分けてラットを飼育した。各群ラットの母乳中に, 各々の食餌タンパク質とIgAとの免疫複合体が存在することをサンドイッチELISA, ゲル濾過で確認した。また母乳のみで育った両群の3週齢の仔ラットに卵白タンパク質を免疫した場合, E群においてオボムコイド, オボアルブミンに対する血清IgG1 産生が抑制されていた。一方, 牛乳タンパク質を免疫した場合には, M群においてカゼインに対する血清IgG1産生が抑制されていた。よって, 母乳哺育によって母親が食べたタンパク質特異的にTh2応答が抑制されることが判明した。さらに, この母乳によるTh2応答の抑制は, 離乳後3週間で解除される可逆的なものであった。
著者
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廣瀬 潤子
滋賀県立大学人間文化学部生活栄養学科
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成田 宏史
京都女子大・食物学
-
本庄 勉
株式会社森永生科学研究所
-
木津 久美子
京都女子大学家政学部食物栄養学科
-
成田 宏史
京都女子大学家政学部食物栄養学科
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廣瀬 潤子
滋賀県立大学人間文化学部
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