In vivoにおける[1-14C]-酢酸の白ネズミ脂質成分への取り込みに及ぼす運動負荷の影響

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運動負荷による血清脂質濃度低下の機序を明らかにするため,[1-14C]-酢酸を腹腔内投与し,ラベルの脂質画分への取り込みを運動負荷と自由摂食あるいはpairedfeeding安静群のラットと比較した. 血清のTGおよびCHOL濃度は, 14C-酢酸投与30分後では運動負荷群で両安静群に比べ差はなかったが,60分および180分後では顕著に低下した.一方,肝臓重量およびその脂質濃度に及ぼす運動負荷の影響は観察されなかった. [1-14C]-酢酸の肝臓総脂肪酸, TGおよびリン脂質画分への取り込みは,脂質合成を反映すると考えられるラベル投与30分後において運動負荷により減少する傾向にあった.30〜180分における経時的減衰率から,これらの脂質画分の代謝回転に及ぼす運動負荷の影響は必ずしも明確でなかった.肝臓DPSへの取り込みはラベル投与30分後では運動負荷群で最も大きく,運動負荷による肝臓でのCHOL合成の促進が追認された.さらに,ラベルの減衰率から肝臓におけるCHOLの代謝回転の亢進も示唆された. 14C-酢酸の血清総脂肪酸への取り込みに対する運動負荷の影響は,投与30分後では明確でなかったが,経時的減衰率から判断して代謝回転を亢進させることが示唆された.一方,血清DPSへの取り込みに及ぼす運動負荷の影響は明確でなかった. 以上の結果から,運動負荷による血清脂質濃度低下の機序は,血清画分でのリポタンパク質の代謝回転の亢進により引き起こされる可能性が大きい.
社団法人日本農芸化学会の論文

In vivoにおける[1-14C]-酢酸の白ネズミ脂質成分への取り込みに及ぼす運動負荷の影響

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