ヤマトイモ (Dioscorea opposita Thunb. cv. Yamatoimo) の栄養繁殖におけるむかご利用
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概要
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ヤマトイモ群(Dioscorea opposita T. cv. Yamatoimo)に属する品種「大和黒皮種」の一次側枝の節部切片 (つる節部切片) を用いて, in vitro での節部からのむかご形成について検討した.M. S培地と1/2 M. S(-NH4NO3) 培地を用いて, 基部ざしと頂部ざしの二通りの方法で, BA及びNAAの影響を調べた. 基部ざしと頂部ざしの間に有意な差はみられなかった. M, S培地と1/2 M. S(-NH4NO3) 培地を比較した場合, 後者の方がむかご形成に対して良好であった. BAは腋芽の萠芽を促進し, むかごの形成を抑制する傾向がみられた. NAAは1mg/lまではむかご形成に促進的であったが, 10mg/lでは抑制した.形成率に関してつる節部切片の長さの間に有意な差は認められなかったが, むかごの生長はつる節部切片の長さの間で差がみられ, 3cmの区が最も良好であった.ABAはむかご形成に促進的に働く傾向が認められ, 1mg/lの濃度区では100%の形成率を示した.6種類の基本培地を用いて培養し, むかご形成率を調べた. 形成率は1/2 M. S(-NH4NO3) 区で最も高く, 次いで1/2 M. S区, M. S区の順であった. 1/2 M. S 区及び1/2 M. S(-NH4NO3) 区と1/5 M. S区及び1/5M. S(-NH4NO3) 区との間では明らかな有意差がみられた.つる節部切片の葉腋部には腋芽が観察され, 腋芽と葉柄基部の間にむかごに分化すると思われる円い組織塊が観察された. この組織塊は好適培地上では, 培養5日後には細長く, 10日後には円みを帯び太くなった. 培養15〜20日後にはむかごと確認できた. むかご内には多量のでんぷん粒が観察された.
著者
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