タマネギのりん茎形成に関する研究 (第8報) : りん茎形成に関する内的要因
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概要
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3〜4葉期の短日下で育苗した貝塚早生種を使用し, 肥大に関連する内的要因のうち, 葉および根の役割, 長日刺激の伝達, 苗令などについて実験を行なつた。1. 4葉を有する苗の4葉身のうち3葉身を除葉して1葉身のみとし, 14日間長日処理を行なつたとき, 葉の老若による差よりもむしろ葉面積による差が認められた。2. 4葉を有する各葉身を8日間, 長日または短日処理を行ない, 処理後除葉して, 長日または短日葉の短日下における肥大におよぼす影響を調査した。除葉後長日葉を有する苗の葉しよう基部は肥大したが, 長日葉を除き短日葉のみのものは肥大しなかつた。また長日葉の葉数が同じで短日葉のあるもの, 除葉したものを比較すると短日葉の存在によつて葉しよう基部の肥大は抑制されなかつた。3. 分げつ苗の各分げつについて長日と短日の部分処理を行なうと, 長日部の刺激は短日部に伝達せず, 長日部のみ肥大した。4. 8日間長日処理を行ない, 長日前および後に断根したものを, 短日に移して後5日に葉しよう基部の肥大を調査した。長日前に断根すると長日に感応せず, 葉しよう基部の肥大も行なわれないが, 長日後では感応し, 肥大した。5. 長日感応最小苗令は貝塚早生では本葉1枚で, 苗令が進むほど日長に感応しやすかつた。
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