定電位電解法の研究(第7報) : 亞鉛共存時のニッケルの電解重量分析
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概要
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筆者等は先に銅,ビスマス,鉛の定電位電解による逐次分離重量分析とポーラログラフ分析を報告すると共に,更に新しく考案した自働定電位装置について述べた<SUP>1)</SUP>.<BR>今回,亜鉛共存時のニッケルの定電位電解重量分析を行うに当って,予め微小金属回転電極を用いるポーラログラフ的解析を行い,その電解条件を決定すると共に,前報と同じ電解装置を使用してほぼ満足すべき結果を得たので以下に報告する.<BR>ポーラログラフィーの知見よりすれば,ニッケルの半波電位はアンモニア性溶媒中において最も亜鉛の半波電位と離れ,正電位側にある<SUP>2)</SUP>.従って電解分析にはアンモニア性の溶媒を選択する事とし,更に細い電解条件を決定するには白金,銅,ニッケル等の微小電極を指示電極とするポーラロゲラムを比較検討した.一方,ニッケルの電解重量分析的研究において,電解液温が低いと正誤差を与える事が知られている<SUP>3)</SUP>.従ってこれ等を参照しつつ電解液組成,電解液温,陰極電位等を決定し,それに基づいて両者の定電位電解を行ったのであるが,結果はかような予備検討が極めて有効である事を示した.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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