クロム(III)の希薄標準溶液の調製
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概要
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環境こん跡分析において,長期間信頼しうる希薄標準溶液を調製することは非常に重要である.本研究では50ppbのクロム(III)の標準溶液を調製し,ガラス及びポリエチレン容器に貯蔵したときの濃度変化を観察した.クロム濃度は容器壁への吸着のため指数関数的に減少し,10日後にほぼ一定値に達する.pH依存性を検討するとクロムの吸着はガラス容器ではpH4〜12,ポリエチレン容器ではpH5〜HのpH領域で生じ,吸着の最大は共にpH7.5付近である.これらの結果からクロムの吸着化学種はCr(OH)_2(H_2O)_4^+と推定される.クロムの標準溶液は硝酸を添加してpH<3に調整するか,あるいは10^<-4>MのEDTA又は10^<-3>M のリン酸を共存させることにより安定に保たれることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1982-02-05
著者
-
藤永 太一郎
京都大学理学部分析化学教室
-
中山 英一郎
京都大学理学部機器分析センター
-
中村 安雄
京都大学理学部化学教室
-
山田 悦
京都大学理学部化学教室
-
桑本 融
京都大学理学部化学教室
-
桑本 融
京大理
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中山 英一郎
京都大学理学部化学教室
-
中山 英一郎
京都大学理学部
-
桑本 融
京都大学理学部分析化学教室
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