高感度間接法による琵琶湖水中の全リンの分別定量
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概要
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先に報告したリン酸の間接定量法を基本にして,これに5とおりの前処理法,すなわち,〓過(F),未処理(N),〓過-灰化(FA),酸処理-過-灰化(HFA)及び灰化(A)を組み合わせて,天然水中におけるリン化合物をそれぞれP(F),P(N),P(FA),P(HFA),P(A)のように分別定量する方法を研究した.本分別法を琵琶湖に適用した結果,湖水中の全リンをP(I)〜P(V)の形態に5分画できることが分かった.例えば,P(I)はP(F)として定量されるもので,オルトリン酸を主体とするもの,又P(II)は{P(N)-P(F)}として求まり,酸性条件下で速やかにオルトリン酸を与えるリン化合物である.リンの垂直,水平分布曲線を形態別に描くと,各々の曲線には,湖水域の特徴を反映したリンの動態が示されることになる.1981年5月14日の観測結果を中心にして,本法の特徴を述べる.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1982-10-05
著者
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