長期にわたる発熱を特徴としたサイトメガロウイルス(CMV)肝炎の成人発症の2例
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概要
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輸血歴,免疫抑制療法歴もなく,ELISAによりIgMサイトメガロウイルス(CMV)抗体が陽性を示し,CMVによる急性肝炎と確診しえた成人発症の2例を経験したので報告する.症例1は28歳男性,昭和62年11月20日,発熱,全身倦怠感,肝機能障害を主訴に入院.T. Bil 0.7mg/dl,GOT 138mu/ml,GPT 216mu/ml,OKT4/T8比0.9.症例2は22歳女性,昭和63年9月16日,発熱,頭痛,肝機能障害を主訴に入院.T. Bil 0.8mg/dl,GOT 132mu/ml, GPT 235mu/ml,OKT4/T8比0.8. 2例ともHBsAg(一),anti HBs(一)anti HBc(一),anti HA(一),自己抗体もすべて陰性で,長期にわたる発熱と無黄疸性の肝炎を特徴とした.トランスアミナーゼの上昇は中等度にとどまり,OKT4/T8比が低下し,細胞性免疫能の低下が示唆された.肝生検像では,散在性に肝細胞壊死とリンパ球浸潤を認め,封入体を有する巨細胞は認めなかった.
著者
-
大畑 充
東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科
-
亀田 治男
東京慈恵会医科大学
-
山内 眞義
東京慈恵会医科大学内科学講座消化器・肝臓内科(第三病院)
-
清水 能一
東京慈恵会医科大学第1内科
-
飛鳥田 一郎
東京慈恵会医科大学第1内科
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石沢 和敬
東京慈恵会医科大学第1内科
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