カルチノイド症候群を伴った肝転移性気管支カルチノイドの1手術例
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概要
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気管支カルチノイド腫瘍術後6年以上を経て典型的カルチノイド症候群を呈した肝転移例に手術を行い,症状を消失させ,摘出組織の細胞学的検討を行った症例について報告する.症例は59歳,男性で発熱を主訴に入院した.入院中に頻回にわたり顔面紅潮・下痢等の症状が出現,血中セロトニン・尿中5HIAAの有意の増加を認めた.ECHO,肝シンチ,CTにて肝右葉に数個の腫瘍を認め,転移性カルチノイドによるカルチノイド症候群と診断した.肝転移巣の切除(拡大右葉切除)により症状が消失,血中セロトニン,尿中5HIAAは正常化した.組織学的には索状もしくはリボン状配列で,一部にロゼット様配列があり曽我らの分類の混合型であった.電顕的には明細胞・暗細胞の混在,細胞質内に多数の分泌顆粒,ミトコンドリアを認めた.さらに,手術材料をin vitroで培養し,培養中のカルチノイド腫瘍細胞の形態を観察し,培養液中へのセロトニンの分泌を確認した.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
-
幕内 雅敏
国立がんセンター外科
-
山崎 晋
国立がんセンター中央病院外科
-
長谷川 博
国立がんセンター外科
-
本間 定
東京慈恵会医科大学消化器・肝臓内科
-
亀田 治男
東京慈恵会医科大学
-
高木 一郎
国立相模原病院
-
永森 静志
東京慈恵会医科大学第一内科学教室
-
蓮村 哲
東京慈恵会医大
-
筋野 甫
東京慈恵会医科大学内科学講座第1
-
島野 毅八郎
国立相模原病院内科
-
筋野 甫
国立相模原病院内科
-
沓掛 伸二
国立相模原病院内科
-
安部 明郎
国立相模原病院内科
-
島野 毅八郎
国立相模原病院
-
沓掛 伸二
国立相模原病院
-
永森 静志
東京慈恵会医科大学第1内科
-
本間 定
東京慈恵会医科大学第1内科
-
高木 一郎
国立相模原病院内科
-
永森 静志
東京慈恵会医科大学内科1
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