肝細胞癌に対する化学療法の効果判定法 : 治療後の遠隔成績からみた検討
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概要
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肝細胞癌に対する化学療法の効果判定法としての,(1)「腫瘍の縮小率による効果判定法」および,(2)「血清α-fetoprotein値の低下に基づいた効果判定法」の臨床的有用性を検討した.対象は初回治療法として単剤による全身性化学療法を受けた肝細胞癌105例である.奏効例1例に対し,臨床的背景について対応させた非奏効例を3例ずつ抽出し,両者の初回化学療法後の遠隔成績を比較検討した.判定法(1)では,奏効例8例の50%生存期間17.5カ月,1年生存率87.5%,2年生存率36.5%,非奏効例24例ではそれぞれ9.7カ月,36.7%, 0%であった.判定法(2)では,奏効例7例の50%生存期間18.4カ月,1生率100%, 2生率33.3%,非奏効例21例ではそれぞれ9.4カ月,35.1%, 0%であった.判定法(1), (2)ともに奏効例では非奏効例に比して有意に良好な遠隔成績が得られた.したがって,両判定法は肝細胞癌に対する化学療法を効果的に施行する上で有用と考える.
著者
-
青木 一教
国立がんセンター
-
岡崎 伸生
国立がんセンター
-
野瀬 晴彦
国立がんセンター
-
岡田 周市
国立がんセンター中央病院
-
菅野 康吉
国立がんセ 中央病院
-
大倉 久直
国立がんセ 中央病院
-
大倉 久直
国立がんセンター病院内科
-
野瀬 晴彦
国立がんセンター病院内科
-
菅野 康吉
国立がんセンター病院内科
-
岡田 周市
国立がんセンター病院内科
-
青木 一教
国立がんセンター病院内科
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