進行多発肝細胞癌の予後因子 : 全身性化学療法施行例における検討
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概要
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全経過を通じて全身性化学療法以外には癌に対する治療が行われていない進行多発肝細胞癌70例を対象に予後因子を解析した.70例全体の平均生存期間は5.3カ月,1年生存率は22.9%, 2年生存率は3.1%であった.単変量解析ではperformance status (PS)が0または1の例,腫瘍サイズが50%未満の例,腹水のない例などで有意に良好な遠隔成績が得られた.Coxの比例ハザードモデルを用いた多変量解析ではPSと腹水の2因子が有意な予後因子であった.これら2因子に基づき症例をPSが0または1で腹水のない例,PSが0または1で腹水のある例,PSが2または3の例の3群に分けると,平均生存期間はそれぞれ10.9カ月,4.6カ月,2.6カ月であり,各群間には有意の差がみられた.performance statusと腹水の2因子に基づいた症例の分類は進行多発肝細胞癌症例のより的確な予後の推定や適切な治療方針の決定に有用である.
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