化学成分組成あるいは可消化成分含量による牛用飼料の代謝エネルギー含量の推定式について

概要

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牛用飼料の維持給与水準におけるME含量を,飼料中の化学成分組成あるいは可消化成分含量から求める推定式にっいて検討した.供試した飼料は,粗飼料としてイネ科人工乾草,稲ワラ,アルファルファヘイキューブを用い,これらを単一,あるいは配合飼料との混合飼料として給与した24点であった.化学成分組成の分析は,一般分析法,デタージェント分析法,酸素分析法の3つにより行ない,ME含量の測定は,在来種山羊を用いたエネルギー出納試験によって求めた.その結果,1) 供試飼料のME含量の平均値は2.49Mcal/kg DM,測定に伴う個体差は,0.07Mcal/kg DMであった.2) 給与飼料の化学組成からME含量を推定する場合,一般成分による推定式の寄与率(R2)は0.845であった.しかし,酵素分析により細胞壁物質を高消化性繊維と低消化性繊維とに分画することによって得た推定式のR2は,0.97となり,推定精度が著しく高まった,3) 可消化成分含量から得たME含量の推定式は,いずれの分析法による場合も高い推定精度を示した(R2=0.96).
社団法人日本畜産学会の論文