ルーメン細菌計数におけるコロニー計数法と最確数法の比較
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概要
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ルーメン細菌を利用基質別に計数する方法として,コロニー計数法と最確数法(MPN法)を比較した.コロニー計数法では,添加した基質を利用できない菌の増殖を抑制するためには,培地に用いるルーメン液と同様に寒天も予備培養による残存エネルギーの除去が必要であることが判明した.両方法の比較は,基質としてデンプン,キシラン,ペクチン,乳酸を用いて行なった.デンプン,キシラン,ペクチン利用菌は,MPN法における菌増殖の指標としてpHまたは濁度を用いた場合に,両方法はほぼ同様の値を示したが,コロニー計数法の方が変動が4〜5倍小さく,MPN法に較べてより精密な方法であると考えられる.しかし乳酸利用菌は菌数が少ないために,コロニー計数法では,乳酸培地と対照培地の差がみられず計数不能であった.このように菌数の少ない菌群(総菌数の10%以下のもの)では,MPN法が適用可能な方法であると考えられる.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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