チラミンセンサーによる食肉および発酵畜産食品の品質評価

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部分精製したチラミンオキシダーゼを固定化したカラムを用いてフローインジェクション分析法に基づいたチラミンセンサーを試作し,その評価を行なった.1) 測定条件は流速1.0ml/min,カラム温度30°C,試料200ηlと設定し,キャリヤー液は0.1Mりん酸緩衝液(pH7.0)を用いた.2) pH7.0では,他のアミンに対する応答姓は低くチラミンに特異的に応答し,1〜100ppmの範囲で直線性が得られた.3) 繰り返し再現性は標準液で2.6%が得られたが,サンプル液ではそれよりも高い数値であった.4) 市販食肉の5°Cでの貯蔵試験においては,カダベリンと共にチラミンが検出され,腐敗の進行にともなって増加傾向を示した.チラミンセンサーによる測定値は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による測定値よりもやや高い数値が得られたが,いずれの方法においても初期腐敗時点よりチラミンが検出され始め,細菌数の増加に伴ってチラミン量は増加した.5) 発酵畜産食品の測定ではチーズとドライソーセージの一部からチラミンが検出され,その数値はHPLCとセンサーで,ほぼ等しかった,以上の結累より,本チラミンセンサーは食肉の初期腐敗判定および発酵畜産食品の品質管理用のセンサーとして有効であることが明らかになった.
社団法人日本畜産学会の論文

チラミンセンサーによる食肉および発酵畜産食品の品質評価

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