GPUにおいてパラメータスイープを高速化するための並列方式

概要

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本稿では, GPU (Graphics Processing Unit) においてパラメータスイープ (PS) アプリケーションを高速化するための並列方式を提案する.提案方式では,パラメータごとの処理が互いにデータ依存を持たないことに着目し,複数パラメータの並列処理により PS アプリケーションを高速化する.異なるパラメータに対するメモリ参照パターンが類似する可能性があるため,提案方式は入出力データをインタリーブ状に並び替える.これにより各パラメータにおける不連続なメモリ参照を一つにまとめることができ,メモリコアレッシングにより実効メモリバンド幅を向上する.さらに,パラメータ間の共通データを統合し,それらをオンチップメモリに格納することにより,オフチップメモリ参照量を削減する.実験では, 4 種の実アプリケーションに提案方式を適用した.結果,提案方式はグラフアプリケーションを 8.5 倍ほど高速化できた.一方,画像処理アプリケーションでは 1.1 倍の高速化に留まった.これらの結果に基づき,提案方式が高速となるアプリケーションの性質について述べる.
2012-09-26