西瓜加工に関する研究(その1) : ジュース、ゼリーの製造とその特性検査

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富山県黒部川流域で栽培されている「ジャンボ西瓜」の規格外スイカは、販売されずに廃棄されている。今回、この廃棄スイカの利用として、新加工製品が出来ないかと考えて、ジュース、ゼリーの試作を試み、その特性検査を行ったところ、以下に示す知見を得た。1.スイカの糖度を測定したところ、果肉の種子の位置より外側(果肉端部)は糖度が5.1〜7.7%、種子の位置より内側(果肉中心部)は7.6〜10.2%で、果肉中心部が端部より高かった。2.スイカの廃棄率(スイカ全量に対する皮部の重量)は約50%であった。これは一般果実に比べて高く、新製品の価格に影響を及ぼすと思われた。3.スイカジュースは、スイカとして食したときには感じない、野菜特有の青臭い不快臭があった。飲用に際してこの臭気の消去が不可欠であると思われた。4.寒天、ゼラチン、カラギーナンの3種類のゲル化剤を各3段階濃度で試作し、破断強度試験を行ったところ、寒天、ゼラチン、カラギーナン共に濃度が高くなる程、最大荷重も高くなった。また、時間の経過とともに強度が増した。5.寒天、ゼラチン、カラギーナンの各ゼリーの官能評価を行った結果、寒天が好ましく、濃度は0.4%がスイカゼリーとして一番好ましいと評価された。ゼラチンは過不足なく、カラギーナンはスイカゼリーに適しなかった。
富山短期大学の論文

西瓜加工に関する研究(その1) : ジュース、ゼリーの製造とその特性検査

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