放牧搾乳牛の泌乳量と牧草の季節生産性
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概要
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放牧搾乳牛の泌乳量と牧草の季節生産性との関連を明らかにするために,春および夏に分娩した乳牛群を用いて試験をおこなった。夏季分娩牛は春季分娩牛に比較して夏季の高温要因を取除いても20%程度乳量が低下する。気温が泌乳量に影響をおよぼさない条件下では,泌乳量と牧草の現存量との間に有意な正の相関関係が認められた。このため,牧草の季節生産のピークが泌乳曲線のピークと合致するときに最も高い産乳量を示し,このピークとピークが離れれば離れるほど産乳量は低くなる。このように,耕地内にある酪農草地では草の生産が家畜による生産に直接つながることが耕地外の永年草地の場合より多いことを論じた。
- 日本草地学会の論文
- 1978-07-31
著者
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伊藤 巌
東北大学大学院農学研究科環境修復生態学・陸圏修復生態学:(現)石巻専修大学
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伊沢 健
東北大学農学部附属草地研究施設
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伊藤 巌
東北大学農学研究所
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萱場 猛夫
東北大学農学部
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伊沢 健
東北大学農学部
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