反芻家畜における硝酸塩代謝とメトヘモグロビン血症

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
反芻家畜における硝酸塩の代謝とメトヘモグロビン血症の関係を明らかにするために,末経産牛と山羊を用い,硝酸塩の第一胃内投与ならびに硝酸塩・亜硝酸塩の静脉内投与を試み,以下の成績を得た。ルーメン内に投与した硝酸塩はミクロフロラにより亜硝酸塩とアンモニアに還元された。また,投与量の増加に伴い,ルーメン内・血中ともに両者の増量とメトヘモグロビンの増加傾向が認められた。投与後におけるルーメン内亜硝酸塩のピークは血液内と一致し,亜硝酸塩はルーメンより速やかに血液中に吸収されるものと推測される。この実験で,投与した硝酸塩の59%が24時間尿に排泄された。硝酸塩の単独静脉内投与で,亜硝酸およびメトヘモグロビンは全く形成されない。したがって血液内において,硝酸塩は安定な物質と思われる。一方,亜硝酸塩投与の場合,明らかに硝酸塩への酸化が認められた。この時,高濃度の硝酸塩が共存すると,この亜硝酸塩の酸化は抑制される。
帯広畜産大学の論文
1977-01-17

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク