高脂肪食給餌ラットの腎虚血再灌流による腎内過酸化脂質の変動

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
高脂血症に伴う糸球体硬化症において,腎障害の発症における酸化LDLの役割が注目されている。また,腎の虚血再灌流により活性酸素が産生され,これが生体膜の脂質を酸化し,臓器障害が起きるとしている報告があるが,虚血再灌流障害には活性酸素の影響は少ないとしている報告もある。そこで,ラットに高脂肪食(F群),高脂肪食および抗酸化剤プロブコール(FP群)を投与し,両腎を30分間阻血-30分間再灌流し,活性酸素により産生される腎内過酸化脂質,活性酸素スカベンジャー濃度の変動を調べた。F群,FP群ともに一部の腎内活性酸素スカベンジャー濃度が低下したが,腎内の過酸化脂質は増加せず,血清脂質濃度が増加した状態においても,虚血再灌流障害には脂質過酸化の影響は少ない可能性が示唆された。
北里大学の論文
1998-04-30

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク