感染症におけるhost-parasite relationshipの分子生物学的解析 : 第5報:鼠癩菌ならびに腸炎菌のDNAと感受性を異にする各種近交系マウス細胞に由来するDNAの間における塩基配列相同性について
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概要
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マウスの体内で細胞内増殖を示す細菌のDNAと同菌の感染に対する感受性を異にする多数の近交系マウスの肝臓細胞DNAの間の塩基配列相同性の大小とそれぞれのマウスの感受性の高低との間に正の相関関係があるか否かを,reassociation kinetics法を用いて調べ,次のような成績をえた。1.鼠癩菌ハワイ株と8系統のマウスを組み合わせた場合は,強度感受性のBALB/c,CBA/J, C3H-KAWAGUCHI由来のDNAが最も大きい相同性を,中等度感受性のB10・Br, DBA/2N由来のDNAが中等大の相同性を,比較的抵抗性のB10・D2, C57BL/6N,B10由来のDNAが最も小さい相同性を示した。2.マウス系統間での相同性の差は,hydroxyapatiteクロマトグラフィー法を併用することによって,一層,明らかとなった。3.腸炎菌SER株と7系統のマウスを組み合わせた場合は,強度感受性のC57BL/6N,DBA/2N, DDy由来のDNAが最大の相同性を,中等度感受性のB10・D2, BALB/c,CBA/J由来のDNAが中等大の相同性を,比較的抵抗性の(C3H/HeN×SWM)F1由来のDNAが最小の相同性を示した。
- 北里大学の論文
- 1984-04-30
著者
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