感染症におけるhost-parasite relationshipの分子生物学的解析第2報 : hydroxyapatiteクロマトグラフィーを併用したreassociation kineticsによる宿主と寄生体細胞のDNA塩基配列相同性の検査
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概要
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我々は,感染症で認められるhost-parasite relationshipが宿主細胞と寄生細胞のDNAの塩基配列相同性の大小によって決められるという作業仮説を持ち,前報ではサルモネラ属の数種の細菌と数種の動物との間で,フィルターによるhybridizationテストを応用することにより,細胞内増殖を許す宿主対細菌の間では細胞外増殖しか許さないそれの間よりもDNA塩基配列が有意に大きいことを明らかにした。本報では定量性の点でより優れているreassociation kinetics法にS1ヌクレアーゼあるいはhydroxyapatiteクロマトグラフィー法を併用して,DNAの二本鎖形成反応を動力学的に解析した。その結果,腸炎菌標準株でマウスの生菌免疫用に使用されているSER株とマウス細胞の間のDNA塩基配は極めて高い相同性が認められたが,抗原的には腸炎菌に属するものの,免疫効果を示さず,奇妙な株といわれているJena株とマウス細胞の間ではDNAの塩基配列相同性は微小で,ヒト細胞DNAとの間のそれと差が認められなかった。
- 北里大学の論文
- 1982-02-28
著者
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