細菌検査室における検査情報のシステム化について :〔1〕導入の方法
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概要
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北里大学病院・臨床検査部細菌検査室では年間30,000件以上の検体について検査を行っており,この約41%に細菌が検出される。検出された細菌については確認試験(同定)と薬剤感受性試験を実施している。化学療法剤の普及によって感染症の治療が可能になったが,同時に耐性菌の出現が重要な問題として提起されている。そこで,検出菌の変化と薬剤感受性情報を様々な角度から解析するためにコンピュータを用いてデータの集積と分析を試みた。本院で行っている細菌検査室のシステムは以下のように設計した。すなわち,データファイルは1レコード(128バイト)×1200行から構成され,1200行目は書き込みレコードの指定とsubregistrationの有無を知るための制御専用レコードとして使用した。1検体(1菌種)について1レコードを与え,会話形式によって入力を行った。入力項目は検体受付番号,患者ID番号,氏名,年齢,性別,受付年月日,検体コード,病棟コード,担当技師コードなどである。翌日,細菌の検出が確認された場合,半定量の増菌値,薬剤感受性試験の阻止円直径等を入力した。同定菌種の入力はSNOPコード表(一部改変)を用いた。1検体から2種類以上の細菌が検出された場合,検体受付番号(Registration No., 5桁)の後に-2, -3をつけ,検査結果を記入した。これらから臨床各科に対する報告書を作成した。データの処理は横河ヒューレットパッカード社21MXミニコンピュータとIBM社シリーズ1コンピュータ(1985年以降)で行った。
- 北里大学の論文
- 1991-02-28
著者
-
平田 泰良
北里大学病院臨床検査部
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平田 泰良
北里大学病院・臨床検査部細菌検査室
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鶴田 陽和
北里大学医学部・医用情報学
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鶴田 陽和
北里大学大学院医療系研究科医療情報学:北里大学医療衛生学部
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平田 泰良
北里大学病院検査部
-
大沢 伸孝
北里大学医学部・微生物学
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