骨吸収系の日内変動に及ぼすリセドロネートの効果

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強力な骨吸収抑制作用を有するリセドロネート(ビスホスホネート)が, 血清中の骨代謝マーカーや骨組織中の破骨細胞分化誘導因子発現の日内変動にどのような影響を与えるかについて検討した。4ないし8週齢の雄性Wistar系ラット108匹を2群に分け, 一群にはリセドロネート(0.005mgP/kg)(実験群)を, 他群には0.9%NaCl(対照群)を毎日13時に10日間皮下注射した。最後の注射後, 24時間経過した後, 4時間ごと, 24時間にわたり各群の動物を屠殺し(13, 17, 21, 1, 5, および9時), 血清中の骨吸収マーカーとして酒石酸耐性酸性ホスファターゼ(TRAP)活性, ピリジノリンを測定し, 頭蓋骨中のosteoprotegerin(OPG)とreceptor activator of nuclear factor-κB ligand(RANKL)のmRNA発現量をRT-PCR法により検討した。対照群のTRAP活性とピリジノリンは, 明期に高値となる日内変動を示したが, 実験群ではその上昇が強く抑制された。また, 対照群骨組織中のOPGとRANKLのmRNA発現量にも日内変動がみられたが, 実験群において, OPGの日内変動は対照群と比較して消失する傾向があった。以上の結果から生理的な骨吸収系には明期に活発となる日内変動が存在すること, リセドロネートは明期を中心に破骨細胞の機能を抑制するとともに, 骨芽細胞を介した破骨細胞の分化誘導機構対しても影響を与えていることが示唆された。
東北大学の論文
2004-06-30

骨吸収系の日内変動に及ぼすリセドロネートの効果

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