牛のリポタンパク質画分には14キロダルトン血清アミロイドAに免疫学的に関連した2種類の低分子量タンパク質が存在し, これら2種類のタンパク質の血清濃度は実験的肺炎で減少する
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概要
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牛血清より14キロダルトン(kDa)血清アミロイドA(アポSAA)を精製した。ウサギ抗14 kDaアポSAA抗体はアポSAAの他に, 7.5-9.0 kDaと<6.5 kDaの2種類の低分子量ダンパク質を認識した。この2種類のタンパク質が不純物でないことは, 免疫ブロット解析により, これらのタンパク質がアポSAA精製の初期過程では検出されるが, 精製したアポSAA画分には検出されないことより確認された。7.5-9.0 kDaタンパク質とアポSAAは高密度リポタンパク質(HDL)に, <6.5 kDaタンパク質は低密度リポタンパク質(HDL)画分に局在していた。パスツレラヘモリテイカを仔牛の肺に投与して, 実験的に肺炎を作成した。肺炎牛では, アポSAAの血中濃度が増加するのに対し, 7.5-9.0 kDaと<6.5 kDaタンパク質濃度は逆に減少した。アポSAA濃度の増加と2種類のタンパク質濃度の減少は, ほぼ同時に起こることが観察された。このことはアポSAAと2種類のタンパク質の血中濃度が, 協同して調節されていることを示唆している。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1998-02-25
著者
-
山本 みどり
福島県県中家畜保健衛生所
-
足立 吉数
茨城大学農学部
-
山本 みどり
福島県・県中家保
-
加藤 憲夫
農林水産省家畜衛生試験場北海道支場
-
加藤 憲夫
農水省家畜衛生試験場総合診断研究部
-
加藤 憲夫
(独)動物衛生研究所
-
加藤 憲夫
農林水産省家畜衝生試験場北海道支場
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