プロティンキナーゼCによる牛乳房アネキシンIのリン酸化はメリチンによって阻害される(生化学)
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概要
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プロティンキナーゼC(PKC)はジアシルグリセロール,ホスファチジルセリン,カルシウムによって活性化されるリン酸化酵素である.PKCの基質であるアネキシンIはホスホリパーゼA_2を阻害することにより,炎症に関与する.また,ハチ毒のメリチンはホスホリパーゼA_2を活性化すると共に,PKCを阻害することが知られている.PKCによるアネキシンIのリン酸化がメリチンによって阻害されるか調べた.アネキシンIのリン酸化はメリチンによって用量依存性に阻害された。IC_<50>は0.8μMであった.アネキシンIのPKCによるリン酸化は,メリチンと類似のポリペプチドであるマストバラン,ポリミキシンBによっても阻害された.メリチンによるアネキシンIリン酸化の阻害は過剰量のホスファチジルセリンによって解除されたが,ジアシルグリセロールとカルシウムの解除効果は,ホスファチジルセリンに比べ,低かった.牛内皮細胞にはメリチンに構造が類似したホスホリパーゼA_2活性化タンパク質が存在するため,メリチンによるアネキシンIリン酸化の阻害は病態生理学的に重要と思われる.
- 2002-09-25
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