弱毒豚丹毒菌の培養分画に対する豚抗血清の受身マウス防御効果
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概要
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アクリフラビン耐性弱毒豚丹毒菌 (血清型2型) のブイヨン培養液を分画して全培養菌液 (WC), 培養濾液 (CF), 菌体 (KC) 及び洗浄菌体 (KCW) を得, これらに対する豚抗血清の受身マウス防御効果を調べた。各培養分画に対する抗血清の生菌発育凝集 (GA) 抗体は常にIgM及びIgG両分画に認められた。抗CF血清は血清型1a及び2型の強毒株による攻撃に対して, マウスを最もよく防御した。一方, 抗WCあるいは抗KC血清はhomologous血清型 (2型) の攻撃に対してのみ有効で, 抗KC血清の効果は低かった。また, 抗血清のマウス防御活性はいずれもIgG分画のみに認められた。CFで1回, KCあるいはKCWで3回の吸収により, 抗CF血清のGA抗体価は対照抗血清に比し, 4〜16分の1に低下し, 血清型1a及び2型の攻撃に対するマウス防御活性 (ED_<50>値) は1.7〜4分の1に低下した (P<0・01)。これらの成績から, 抗CF血清は最も防御活性が高く, 他の血清型菌に対しても有効であること, また, 感染防御抗原は菌体細胞壁由来であり, CF中により多く存在することが示唆された。
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 1987-02-15
著者
-
田村 豊
酪農学園大学
-
田村 豊
農林水産省動物医薬品検査所 検査第二部
-
沢田 拓士
農林水産省動物医薬品検査所
-
沢田 拓士
動物用抗菌剤研究会
-
高橋 敏雄
農林水産省動物医薬品検査所
-
田村 豊
酪農学園大学獣医学部
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