ベニハシガモ(Rosyibilled pochard)における家禽コレラの発生
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概要
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数種の水禽類を混飼する群馬県下の某動物園で飼育されていたベニハシガモ41羽のうち28羽(68%)が1963年の3月と5月に急性経過で死亡した。死亡鳥の主要臓器からPasteurella multocidaが純粋に分離され, その血清型はCarterの莢膜型A, Heddleston の3型, 波岡の8:A型と同定された。病理解剖においては, 肉眼的に心臓, 肺, 肝臓, 脾臓, 皮下脂肪組織, 坐骨及び頸部の迷走神経に多発性の点状出血が認められた。組織学的には, 肝臓と脾臓で多数の壊死巣と菌塊が認められ, 心臓, 肺及び神経組織では血栓と菌の増殖像が認められた。以上の所見から, 本感染症は典型的な家禽コレラと診断され, わが国で, 水禽類における本病の発生が確認された。
- 1986-02-15
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