キューマシン方式による並列Lisp処理系のスケジューリング手法
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概要
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関数形言語のプログラムの並列化に際し, 従来は必要以上の並列性を抑制し, 粒度を大きくしてタスク生成の回数を減らす動的タスク併合の手段がとられてきた. この手法では, タスク生成の回数は削減できるが排他的操作の回数を削減できないという問題点があった. 本論文では, 制御の流れとデータの移動を同時に行うという関数呼出しの解釈そのものを変更することによって, 排他的操作の回数を削減できる, 関数形言語の新しい並列実行方式を提案する. 本方式では, strictな言語の関数呼出しにおいて生成されるフレームを, 同じ深さごとにグループ化して幅優先で実行することにより, データフローに関する同期や排他操作を全く不要なものとしている. 結果として従来の方法では排他的操作の頻度が相対的に高く効率を向上させにくい, 不規則で細粒度の問題に対しても高い効率が得られる. 並列度を適度に保ち, プロセッサ間で負荷を分散するためdequeue schedulingおよびtask donationと呼ぶ制御手法を考案し, 密結合並列計算機上にLisp処理系を実装してその実行速度を測定した結果, 細粒度のプログラムについて特に優れた台数効果が得られた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-07-25
著者
-
中西 正和
慶應義塾大学 大学院理工学研究科
-
中西 正和
慶應義塾大学大学院理工学研究科開放環境科学
-
中西 正和
慶應義塾大学理工学部
-
中西 正和
慶應義塾大学
-
前田 敦司
筑波大学情報処理センター
-
前田 敦司
慶應義塾大学理工学部数理科学科
-
中西 正和
慶意義塾大学大学院理工学研究科
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