ACストレス下でのNBTIに及ぼすSiON中窒素プロファイルの影響(IEDM特集(先端CMOSデバイス・プロセス技術))
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概要
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負バイアス温度不安定性(Negative Bias Temperature Instability : NBTI)は、PチャネルMOSFETのオン時に閾値がシフトしてしまう現象であり、極薄ゲート絶縁膜の信頼性にとって大きな課題の一つとされている。特にSiON膜で窒素導入に起因したNBTIが顕著であり、これを抑制するためにプラズマ窒化が一般的に用いられてきている。一方で、NBTIにはストレスオフ時に劣化が回復する現象があり、精度の高い評価やAC動作時のライフタイム予測を難しくしている。しかし、窒素起因のNBTIおよびその回復の詳細は、未だ完全に理解がされるまでには至っていない。そこで本研究では、NOで窒化を行ったもの、プラズマで窒化を行ったものの窒素分布の異なる2種のSiON膜を用いることで極薄SiON膜の窒素起因のNBTIの起源に関しての考察を行った、その結果、プラズマ窒化は、NBT劣化を抑制するが、回復量はNO窒化よりも小さいこと、またその回復は回復時の正バイアスに依存することが明らかとなった。さらにDCストレス下で異なる挙動を示すこれらのSiON膜は、ACストレス下では両者で同様の振る舞いを示すことも明らかになった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-01-14
著者
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三谷 祐一郎
東芝
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三谷 祐一郎
(株)東芝 LSI基盤技術ラボラトリー
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三谷 祐一郎
芝研究開発センターLSI基盤技術ラボラトリー
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三谷 祐一郎
(株)東芝研究開発センターLSI基盤技術ラボラトリー
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