高次Cumulantを用いたアレイ信号処理
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概要
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本報告では、4次のCumulantを用いたアレイ信号処理とその音声強調への応用の可能性について報告する。従来の手法では, 2次の空間相関行列が用いられていたが, この代わりに4次のCross-Cumulant行列を用いることにより, Gauss分布をもつ雑音は, Cumulant行列内で抑制される.このCumulant行列に, さらに, 従来の遅延和ビームフォーミングなどの手法を適用することにより, 2段階の音声強調が可能である.また, 4次のCumulant行列は, 2次の空間相関行列と同様のサブスペース構造を持っているため, 筆者が提案しているサブスペース法による音声強調法の応用も可能である.Cumulantは, 2次の相関に比べ推定分散が大きく, 推定により多くのサンプルが必要であることが欠点である.このため, 本報告では, Cumulantの推定にCSS法を導入することにより, 短時間フレーム内でより多い平均回数を実現している.シミュレーション実験の結果, 音声の母音部など定常区間が長く持続するような場合, 本手法の効果が認められた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-03-13
著者
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