ペトリネットモデルを用いたソフトウェアプロセスの記述とその分散実行制御

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ソフトウェアプロセス全体を実働化する際,プロセスでの各作業内容とそれらの実行順序に加え,技術者間のデータの交換作業や作業間の同期を考慮する必要がある.しかし,設計者がそれらを陽に誤りなく記述することは困難であり,繁雑でもある.そこで,本稿では,ソフトウェアプロセスの(Kellnerの)標準的例題の全体をそのソフトウェアプロセスで行われる作業内容とそれらの実行順序のみで記述した.そして,その全体記述と,ソフトウェア開発に必要なファイルや文書などの各技術者への分散配置情報から,各技術者のデータの送受信も含んだ動作記述を,我々がすでに提案した導出法に従って機械的に導出した.記述モデルとして,並列動作等が扱える,レジスタを持ちデータを処理できるように拡張したペトリネットのサグクラス(FCネット)を用いる.導出した各技術者の動作記述もペトリネットモデルで記述されるため,各技術者は,どの作業がどのような順番であるいは並列に行われているかを視覚的に把握することができる.本研究により,我々が提案したモデルでソフトウェアプロセスを記述でき,それを分散制御できるような動作記述を自動導出できることが示された.これにより本手法の有用性が確かめられた.
1994-11-17

ペトリネットモデルを用いたソフトウェアプロセスの記述とその分散実行制御

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