あるクラスの時間オートマトンに対する適合性試験系列生成の一手法(<特集>マルチメディア通信と分散処理)

概要

論文の詳細を見る
本論文では, 過去の動作の実行時刻を時間制約に使用できるようなある時間オートマトンモデルを提案し, そのモデル上での1つの適合性試験法を提案する.時間オートマトンモデル上の試験において, 与えられた試験系列(I/O動作系列)を実行可能にするためには, その系列中のすべての動作(遷移)の時間制約を満たすようなタイミングで入出力動作を実行しなければならない.しかし, 出力動作はシステムからの反応であるため, そのタイミングをあらかじめ指定することはできない.また, そのタイミングに依存して以降の入出力動作の実行タイミングも変化する.そのため, 一般に試験系列中の各入力動作の実行可能時刻はその入力動作に先行する動作が実行された時刻の関数で表現される.本論文では, 線形計画法の手法を用いて, 各試験系列の実行可能性の判定と実行可能な場合の各入力動作の実行可能時刻を表す関数を機械的に求める方法を与え, それに基づいた適合性試験法を提案する.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-01-15