顔から声,声から顔のマルチモーダルな人物同定
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概要
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会話の話者同定において,共有される視聴覚情報を調べる心理実験を行った.基本的な方法として,遅延マッチング課題であるXAB課題を取り入れた.ここでは,短文を話している間の顔X(もしくは声X)が学習刺激として提示され,その後に提示されるテスト刺激である二人分の声AB(もしくは顔AB)のうちから,Xと同一人物のものを選択する.学習時とテスト時の文章は,似ているが異なるものであった.実験1では,顔と声どちらが学習された場合も,同定成績がチャンスレベルより高いことがわかった.しかし実験2で,刺激を逆再生で提示したところ,成績はチャンスレベルまで低下し,同定に必要な情報は時空間情報で,再生方向に依存することが示唆された.実験3では,聴覚信号を制限するためサインウェーブスピーチ(SWS)を刺激としたところ,顔学習時には成績がチャンスレベル以上であることがわかった.この結果は,視聴覚両方に有効な人物同定に特有な情報は,きめのあらい動的な情報であると解釈される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-12-13
著者
-
蒲池 みゆき
工学院大学情報学部
-
Hill H
Atr人間情報科学研究所
-
Lander Karen
マンチェスター大学
-
HILL Harold
ATR人間情報科学研究所
-
蒲池 みゆき
国際電気通信基礎技術研究所 人間情報科学研究所
-
Hill Harold
国際電気通信基礎技術研究所 人間情報科学研究所
-
Vatikiotis-Bateson Eric
国際電気通信基礎技術研究所 人間情報科学研究所
-
Vatikiotis-bateson Eric
国際電気通信基礎技術研
-
Kamachi Miyuki
Faculty Of Informatics Kogakuin University
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