自然風景における有効視野の測定
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概要
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人間の視覚には, 視野の中央では解像度が極めて高く, それ以外は低いという特徴がある. 解像度が高い部分を中心視, 低い部分を周辺視という. 人間は, 周辺視で視野全体から大まかな特微を抽出し, それに基づいて視点を移動させ, 中心視で詳細な特徴を抽出して対象の認識を行っている. 我々はこの中心視・周辺視に基づいた視覚システムを構成し, 画像認識を行ってきた. しかし, 我々は対象が見慣れた物である場合, 殆ど視点を動かさずに認識できる. つまり, 広い視野で認識を行うことができるわけである. 我々はこれを画像認識で実現するため有効視野に着目した. 有効視野とは, 視野の中で実際に認識において機能する視野をいう. 対象により認識に必要な情報量は異なるため, 脳の情報処理能力を一定とすれば, 対象により認識できる視野の大きさが異なることになる. これを画像認識に応用することにより, 効率のよい認識が行われるのではないかと考えられ, 単純な記号を対象として用い, 有効視野の存在及び特徴について研究を行ってきた. 当報告では, 人間の視覚をより考慮し, 自然シーンにおける有効視野の変化を検証し, 更に人間の探索機構の特性について考察する.
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-03-06
著者
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