分周比切り換え型高速引込みPLL-FM変調器

概要

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FM変調器では,装置の小型化・回路構成の簡易化等が極めて重要であり,逓倍することなく必要とする周波数を直接変調できる変調器が不可欠である.また,チャネル間隔の狭小化,無線回線制御の高度化に対応し,制御信号を音声信号より低周波帯域で伝送するために,周波数安定度が高く,低周波数まで変調できる変調器が求められている.更に間欠動作時の立上り時間を高速化し,機器の消費電力を低減する必要がある.現在,極めて周波数安定度が高く,回路構成が簡単なPLL(Phase-Locked Loop)型変調器が広く用いられているが,この方式では低周波数まで変調を行なわせようとすると,立上りに時間を要するという欠点がある.従って,低消費電力化・無線回線制御の高度化等の観点から,両者を共に実現する変調器が望まれている.本研究では,低周波数まで十分変調可能であると同時に立上りの高速化を実現するPLL-FM変調器を提案する.本変調器は,基準周波数と独立に出力周波数を設定することが珂能なPLL周波数シンセサイザを用いており,変調信号の振幅に応じて分周比を切り換えることで,FM変調器として等価的に機能する.以下,本方式の動作原理・特性を明らかにし,FM変調器としての有用性を確認する.
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11

分周比切り換え型高速引込みPLL-FM変調器

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