大域的・局所的手法による時系列の非線形予測
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概要
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時系列データの予測には統計モデルが一般に多く用いられているが、精度の良い結果は得られないことも多い。なぜなら場合によっては長すぎる過去のデータの補間によってTakensの理論に基づいた空間中の局所的特徴を喪失してしまうからである。Farmerらのモデルでは使用する過去データを局所的なものに限定して線形補間する方法をとった。この方法は従来の統計モデルが大域的な手法であるのに対し、局所的な手法といえる。例として時系列を3次元空間に埋め込んだ場合をFig-1示す。予測モデルに学習パターンとして与えるデータの選定は予測点の近傍から距離の近い順(局所的)に行われる。従来法ではこの距離が考慮されておらず大域的となる。一方、Farmerらのモデルは基本的に線形の予測モデルであるため未知の複雑なダイナミクスを表現できない恐れがある。そこで本研究ではFarmerらのモデルを非線形性のある時系列に対応できるように拡張した。このモデルは局所的近似・非線形対応の特徴を持つといえる。特にこれをニューラルネットワークを用いたモデルに適用することにより非線形予測の高性能化が期待できる。[figure]
- 1996-03-11
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