興奮性と抑制性の入力によるHodgkin-Huxleyニューロンの単一スパイク応答の変化

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注意や神経細胞レベルでの情報の統合に際して, スパイクの同期や振動現象が重要であると考えられている.実際の細胞に見られるような固有周波数を持たない神経細胞モデルは, このような現象のシミュレーションには不向きである.一方, 固有周波数を持つ神経細胞モデルとして, 減衰振動型スパイキングニューロンがある.減衰振動型スパイキングニューロンは, 減衰振動型のスパイク応答関数の線形加算で膜電位をあらわす, Hodgkin-Huxley(H-H)ニューロンの単一スパイク応答に, このスパイク応答関数をフィットさせると, H-Hニューロンの膜電位を近似することができる.本研究では, 興奮性と抑制性の入力による, H-Hニューロンの単一スパイク応答の変化を調べた.その結果, 単一スパイク応答は, 興奮性入力が増すにつれてその周波数が大きくなり, 抑制性入力が増すにつれて, その減衰が強くなった.次に, H-Hニューロンの単一スパイク応答をスパイク応答関数として持つ, 減衰振動型スパイキングニューロンの, 周期的なポアソン入力に対する発火特性を, H-Hニューロンと比較した.その結果, 減衰振動型スパイキングニューロンは, 定性的にH-Hニューロンと似た応答を示し, スパイク応答関数の固有周波数に依存した発火特性を示すことがわかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-01-21

興奮性と抑制性の入力によるHodgkin-Huxleyニューロンの単一スパイク応答の変化

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