スムースギャップ事前分布をもちいた超解像
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
複数の低解像度画像をもとに1枚の高解像度画像を推定する超解像の問題において, 事後確率最大化法は不良設定性のもとで安定な解をみつける方法として有効であることが知られている.高解像度画像を推定するだけでなく, 高解像度画像から低解像度画像への劣化過程を推定するのに周辺尤度最大化によるベイズ的手法が有効であることが近年になり示された.だが, 従来用いられていた事前分布は単純なガウス分布であり, 画像のシャープさを復元するには不充分であった.本稿では, より忠実に画像の性質を描写するsmooth-gap事前分布をもちいて劣化過程と高解像度画像の両方の推定をおこなう.Smooth-gap事前分布は, シャープさを失わないように設計された分布であり, 従来の事前分布よりも複雑なガウス分布である.まず, 劣化過程が既知であるノンブラインドの場合に高解像度画像の推定をおこない, smooth-gap事前分布の有効性を確認した.つぎに, 劣化過程をも推定するブラインドの状況で実験をおこない, 劣化過程の推定精度は従来の事前分布と同等であり, 高解像度画像の推定においては従来よりもはっきりした画像が得られることがわかった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2005-06-16
著者
-
石井 信
奈良先端科学技術大学院大学
-
兼村 厚範
ATR脳情報解析研究所
-
前田 新一
京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻
-
前田 新一
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
-
兼村 厚範
奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科
-
前田 新一
京都大学
関連論文
- 混合 von Mises-Fisher 分布の変分ベイズ推定について
- 内部状態を用いた強化学習によるマルチエージェント系における協調行動の獲得(機械学習によるバイオデータマインニング,一般)
- 指数族行列因子化の状態空間モデルへの拡張と時系列関係データ解析への応用
- POMDP課題遂行中のヒトの情報処理過程の隠れマルコフモデリング(一般)
- 階層的パーティクルフィルタのための適応的サンプリング分布推定とその剛体の実時間姿勢推定への応用
- 移動ロボットにおける環境同定のための統計的アプローチ
- 同時発音の相関を考慮した確率モデルによる音楽の和声推定
- エピソードタスクにおける方策オフ型LSTD(λ)法とその収束性(機械学習によるバイオデータマインニング,一般)
- 線スペクトル対を用いた楽器分類
- 隠れマルコフ/セミマルコフモデルに基づき原信号を動的に切り替える非定常独立成分分析