領域分割符号化におけるフレーム構造に関する研究

概要

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本研究では, 領域分割符号化におけるフレーム構造に関する検討を行い, イントラ符号化フレーム, 簡略化フレーム, 詳細化フレームを周期的に繰り返す方式の提案を行った. ここで, 簡略化フレームは, フレーム間での差分領域の情報を符号化する際に, 輝度成分の差に関する許容範囲を広げ, ある程度差がある領域であっても符号化を省略するフレームであり, 詳細化フレームは輝度成分の差を厳密に扱い, 簡略化フレームで生じた輪郭の変形をもとに戻すフレームである. この方式によれば, 簡略化フレームで省略された領域は, 詳細化フレームに集約されて符号化されるため, 当該領域の開始点に関する情報や, 輝度成分, 色差成分に関する冗長な情報を符号化する必要がなくなり, 符号量をストリームに対して効率的に配分することが可能となる. また, 以上のフレーム構造の妥当性を検証するために, 重回帰分析モデルを導入し, このフレーム構造が, ストリーム全体での画像品質の向上に寄与することを定量的に明らかにした.
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-02-25